当社は2000年に創業して以来、お客様との出会いに恵まれ、水問題に対して非常に多岐にわたる分野を経験させて頂きながら、独自のモデリング・コンピューティング技術を磨いてくることができました。
我々が直面する水に関する問題は、資源・災害・環境などに分類され、多面的で相互に関連を持つために、非常に複雑なものになる場合があります。さらに近年は、”人新世 (Anthoropocene)”や”Hothouse Earth” といった言葉に代表されるような、環境の変化が不可逆な時代に入りつつあるといった警鐘が鳴らされる時代となってきており、水問題がさらに複雑化していく恐れがあります。
水問題への適切な対策を講じていくためには、それぞれのスケールに応じた水循環に対する正確な実態把握がまず重要と考えます。そのためには、これまでに蓄積されてきたデータを財産と捉え、そこから知識・知恵を得て、それらをできる限り利用したコンピュータモデルによって、もう1つの世界を創り上げてシミュレーションし、さらに現地での確認や新たなモニタリングを行い、またそれらをコンピュータモデルにフィードバックするといった、実際とモデルとの行き来を継続していくことが、正確な理解の助けになると考えています。加えて、近い将来、爆発的に増えるであろうセンシングデータを用いることで、この取り組みがより加速していけるものと期待しています。
水循環に関するあらゆる情報を必要なときに届けることを目指し、社会の安全と安心、そして繁栄に貢献し、お客様が望まれる以上のサービスを提供できるよう邁進してまいります。
2018年11月
代表取締役社長