工場等の漏洩有害物質の対策評価

地上・地下地盤中における水相、空気相、汚染原液相(非水溶性流体Non-Aqueous Phase Liquid:NAPL)の多相同時流れを実用レベルの3次元ソルバーにより解析します。汚染原液相は有機溶剤や炭化水素系の非水溶性流体を対象とし、物質毎の流体物質(比重、粘性係数など)を詳細に与えることができます。地盤中のNAPL 相の移動し易さ(可動性:Mobility)は、油層シミュレーション等で一般的なStone(1970、1973)やParker(1987)他の3相流パラメータ(相対浸透率曲線)を与え、流体相の相互置換挙動を追跡することができます。また、NAPL相が不飽和帯の空気や地下水と接触することで生じる揮発・溶解(相間移動)や、不飽和帯中あるいは水相中での物質移動を同時に考慮することができます。シミュレーションによって得られる数値情報は、地下水相中の汚染物質濃度、ガス相中の汚染物質濃度、水相・ガス相・NAPL相の飽和度、圧力、ポテンシャル、水深・水位、流速等です。

汚染原液(DNAPL)の地下浸透

飽和・不飽和地盤内における水より比重の大きな汚染原液(DNAPL)の地下浸透。汚染原液相から地下水相への溶解と移流分散過程を考慮した多相多成分系を対象としたシミュレーション事例。

適用分野

  • 重金属、NAPL等による地下水・土壌汚染サイトの汚染範囲変化の予測、各種対策工(揚水、バリア井戸、止水壁、エアスパージング、土壌ガス吸引、バイオレメディエーション等)の効果検討と選定
  • 河川や水辺環境における漏えい有害物質の挙動予測・リスクアセスメント
  • 石油・LPG等のエネルギー地下備蓄施設における各種設計解析・環境影響予測,など
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