流域河川流出・氾濫対策
概要
集中豪雨襲来時に被害を受けやすい中小水系における事前防災対策検討や1級水系流域を対象とした流出・氾濫モデルによる河川改修・遊水地設計などに関わる定量的検討のための科学的情報をご提供します。
統合型水循環モデルは、流域内の局所降雨・地形・土地利用条件、街区整備状況を反映することにより、リアリスティックに物理表現でき、洪水流出・地表氾濫流を一体的に解析します。そのため、観測記録のない中小流域でも信頼性が高い予測が可能です。
- 精細地形情報による流域地形、河川流路、水理地質、植生・土地利用を反映したモデル構築
- 様々な豪雨パターンを想定した浸水被害域の予測と減災対策の効果の比較検討
- 沿岸域における高潮時の内水氾濫範囲と対策検討
- ハザードマップ、動的見える化などの情報提供
- リアルタイム降雨情報を利用した流域域監視モデルの提供
実降雨データを用いた洪水氾濫流れのシミュレーション事例
事例
中小水系における流出氾濫モデルの試作例
2017年7月に九州北部を襲った極端な集中豪雨(時間雨計量120㎜超、短期累積雨量800㎜)は、筑後川北部の中小水系に被害を与えました。特に、赤谷川では斜面崩壊による土砂・倒木を含んだ洪水流により大きな氾濫被害を受けました。ここで示した図は、赤谷川流域の地形を反映した洪水流出・氾濫モデルの形と想定豪雨時の流出・氾濫の計算例です。
赤谷川3次元モデル鳥瞰図(平地、斜面、河道などが反映され、地表面・地下地層には水理パラメータが与えられている)
(試解析例)想定豪雨100㎜/時間が降り続いた時の流域内の流出・氾濫の様子
関連情報
・実績:九州北部豪雨災害へのGETFLOWSによるアプローチ その1 斜面表層崩壊
・GETFLOWS:特徴