水リスクへの備え
地圏環境テクノロジーは、これまでに流域の水循環系の水問題を中心に、モデリングのノウハウや解析技術を駆使した科学的ソリューションを提供してきました。
近年の気候変動の進行に伴う極端な気象現象によって、これまでの淡水資源の活用や水を取り巻く自然環境が失われつつある中で、「水」のリスクを正しく理解するために、地域の水循環を再現し状況を正しく把握することが望まれます。そして適切に対策を講じていくことが必要とされます。特に、水利用を管理する立場にある企業や地域社会においては、「水リスク」を含むサステナビリティ活動は主要課題となってくると考えております。当社は、持続可能な社会を強く意識するとともに、水を取り巻く将来の潜在的なリスクを評価し、地域や工場(・事業所)への水リスクに対して定量的な評価と対応策に貢献いたします。
- ●「持続可能な水源のまちづくり」実現に向けて
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吉野川の水源域に位置する高知県土佐町は、「水源に生きるすべての住民ひとりひとりの個性を最大限発揮できることが持続可能なまちの姿である」ことを掲げ、まちの人口減少や変化する社会でも、「まち」および水源の価値を発揮させるための取り組みを行っている。そのひとつとして、弊社では、水源維持による産業効果を具体化するために水源涵養効果の定量的な把握とともに、施策による環境変化による影響の予測を実施いたしました。
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貢献するSDGs
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- ● TCFDに対応した事業所の洪水リスク評価
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COP21:パリ協定において「気候変動は金融市場のリスク」と定義され、2021年6月東京証券取引所は金融庁が推進するTCFDを導入するため、有価証券上場規程の一部改正を行い、プライム上場企業はTCFDを準拠することとなり、物理的リスクをサスティナビリティレポートに記載することになりました。
世界に工場を持つA社は、物理的リスクである洪水の評価について調査を実施いたしました。具体的にはGRIの技術仕様に適合するよう、世界的に利用されているEUのハザードマップを用いて、当該工場の立地地点の危険度や浸水深及び想定される洪水頻度等を整理し定量的な評価を行いました。この評価の要約はA社のサスティナビリティレポートに記載され、GRIの技術仕様を満足する結果を提供いたしました。
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貢献するSDGs
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